寝たきりの未来
大晦日だからってことし1年のことを振り返っている暇があったら働いた方がいい。
仕事は未だにそこらじゅうに転がっていて、何一つ終わっていない。
4500年前に作られたピラミッドも、未だその役目を終えてはいない。
大きな声を出して、前に向かって進んでいくだけの気合と健康な体さえあればあとはどうとでもなる。なるようになる。そういう風にできているのだ。
僕たちは未だに何も達成していない。
奪われた命の悲鳴を聞いている暇はない。
破壊された自然の嘆きに心を向ける暇もない。
ただひたすらに前に向かって進んで行く。
そういう奴がこの地球上に一人でもいる限り、僕らの仕事は終わってなんかいないんだ。
2016年、僕はさらに遠くへ行く。これまでだれも見たことがない地平に、空に、海に、立つ。
ただ、自分の足で歩いていく。そう決めたのだ。
明日に勝つ。未来に勝つ。そのために、今日を進むんだ。
僕らの仕事は未だに終わってなんかいない。
夢中になって、もがいて、ただひたすらに心を傾けるべき仕事は目の前にあるじゃないか。何を迷う必要があるんだ。進むことだけ、明日に勝つことだけ考えよう。
それが僕らの大晦日だ。それが僕らの未来だ。
そんなことを、寝たきりの僕は考えている。