【18卒】サマーインターンの選考って、高校生の告白みたいだよね【不合格】
昨日の午後6時。土砂降りのゲリラ豪雨が降る新宿のいつものオフィスで僕の電話が鳴った。
こんな着信音にしてたっけ、と思いながら出ると某大手ベンチャーの人事さん。
3次選考まで進んで、あえなく落ちた。残念だ!
お姉さんは理由っぽいものを教えてくれた。
「渦くんがやりたがっていることはかなり難しい」
それは僕も知っていた。
そして、「今の君では無理だから不合格」と続いたであろう言葉は人事のお姉さんの中に飲み込まれて消えた。
お姉さんは言いにくそうに続ける。
「でも、これで終わりにしてほしくなくて」
「秋に本選考もあるから…」
「どうですか?」
今回は縁がなかったけど、本選考も受けてね。
ということだった。お姉さんが言いたいことはよくわかったので、
「はい、その時は是非」
と答えた。今回ダメだったところを直してまた受ければいいと思った。
けど、答えながら、ちょっとムカついてしまった。
お姉さんは、不合格を知らせたら僕がヘコむだろうと考えて気を遣ってくれていた。
その声には「憐れみ」もちょっと入ってたように思う。優しい人なんだ。
その気遣いにちょっとイライラしてしまった。
はっきりとは言いにくいから察してね。
高コンテクスト文化を持つ日本人ならではのコミュニケーションだと思った。日本語ってその辺の融通が利くあたりいいと思う。けど。
ぶっちゃけ、はっきり言って欲しかった。
勝手に俺の心配をしないで。もっとスパッと言って次にまた気持ち良く会おうよ。夏休み明けに会った時に「あ、どうも…」みたいになりたくないよ!
高校生の告白かよ!
というわけで、今回の選考の一連の流れを高校生の告白風に置き換えてみました。
僕は夏休み前の今、好きな子(=某ベンチャー)に告白した。
同じクラスのあの子だ。おしゃれだし、多趣味だし、何よりしっかりしてる。
当然だけど、学校中で超大人気だった。みんな彼女と付き合いたいと考えていた。
けど、僕だって彼女のことが好きだから。挑まずにはいられなかった。
会いに行ったら他にも告白しにきた男が並んでたのにはびっくりしたけど、気にせず言った。
【一次:グループ面接】
「俺、君の事が好きなんだ。君と一緒に野外フェスに行ったり映画を見たり花火大会に行ったりしたい。きっと楽しい夏にするから。俺と付き合ってください。」
「ありがとう。でも、私、渦くんのこと全然知らないからいろいろ教えて欲しいな」
僕はいろんな話を彼女にした。これまで頑張ってきたこと、失敗した経験、趣味の話…
「返事はもうちょっと待って欲しいの」
「うん、待ってる」
自然な笑顔で手を振ってその日は帰った。
数日後、メールで呼び出された。
「またお話聞かせてよ」
【二次:個人面談】
今度は僕ひとりだった。ちょっと嬉しかった。
結構深い話をした。イケてると思ってる事業会社の話、将来やりたいこと…
「返事はもうちょっとだけ待ってね」
焦らすなぁ。また、ニコッと笑って帰った。
渋谷に住んでいる彼女は、眩しいくらいの笑顔で見送ってくれた。
【三次:面接】
また呼び出された。あと何回呼ばれるんだろう。
「この夏、私と何がしたいの?」
「えっとね」
いろんな話をした。高校生にしてはちょっと背伸びしたことも話した。
「すごいすごい!ワクワクするね」
「でしょ!!」
…
そして昨日。電話がきた。新宿は土砂降りだった。
「ごめん、私やっぱり渦くんとは付き合えない…」
「…そっか」
「ごめん…ごめんね。でもね、でも…これだけは言わせて」
「これからも友達で、いえ、私の事好きでいてほしいの。夏休みが終わっても。秋になったらまた話そうよ」
な…なにーッ!?
この子、何を言ってるんだ…?
フッた相手に…"希望"を…!?
魔性…魔性の女の子だッ…
こんなん、気まずくなるに決まってるぞ…!!
けど、諦めたくはなかったから。いつもの笑顔で、
「はい、その時は是非」
と答えた。
今日になって、彼女は最初から頭の良いイケメンたちを何十人も囲って遊ぶ予定だった、ということを知った。まあ、女の子ってそういうもんだろう。
そして僕は秋になったらまた性懲りもせず、また彼女に告白しちゃうんだろう。
その時までにイケメンを蹴散らすくらいにかっこいい男にならなくちゃなあ。
そんなことを考えながら、僕は僕で別のかわいい女の子のところへ告白しに行くのだった。
あれ、なんかこれ俺もベンチャーもどっちもクズに見えるな?
ま、18卒のみんな!選考落ちても気にせず、失敗を活かして次にいきましょう!
どっかのベンチャーで会えたら嬉しいです。ばいばい。