0305日記 - 自分の人生に負けそう
人生に負ける、という現象がある。
どういうことか。
わかりやすい例で言うなら、秒速5センチメートル。
主人公の(作中)人生の中で最も盛り上がったのは、間違いなく学生時代でしょう。
つまり、青春が輝きすぎていて、その後の人生がものすごくつまらなくなってしまうこと。それが人生に負けるということ、と俺は考えます。
別に悪いことではない。
別に、「負ける」ということは何も悪くないと思います。美しい(鬱くしい)思い出として大事に取っておいて、その後の人生を歩んでいくのも決して惨めではありません。
肝心なのは、それについて本人がどう思っているか。
俺は、負けたくないです。でも、負けてる自分を容易に想像することができます。
俺の人生のピークは間違いなく高校時代。
- 好きな人に告白し
- 好きな人とバンドを結成し
- 高3の文化祭で体育館で数百人の前で演奏し
- バンド解散後は同じ塾に通い
- 人生で一番と言っていいほどの努力をして
- 卒業式から付き合い始め
- 大学に入ってから3ヶ月で別れる
と言った具合。
それからというもの、人生の見方は大きく変わり、ちょっとは大人になったつもりでした。知識も増えたし、就職のことも考え始めたし、あまり同年代がしたことのないであろう経験もしました。
でも。
やはり、毎日の全てに高校時代のことが影を落としています。
その人のことを引きずっているということは全くないのですが、大学に入ってから色々失敗したなあ。と思うことばかりです。受験時代ほど自分の人生に対して本気で生きていないし、何より自分に対する投資が薄い。
高校時代の輝きに後ろめたさを感じているのかもしれません。
いい加減、大人になれよって感じ。
なかなか抜け出せないのです。
これを何とかしたい。
もう一度舞台に立ちたい。
大学に入ってから急にこしらえられた「ビジネス系に興味ありまくりで将来はコンサルか広告に行った後に独立・起業するであろう0024」というイメージではなく、「音楽とゲームと人前でしゃべることがただ好きなだけで何とかやっている、あまり勉強も運動も得意ではないけれど毎日を楽しんでいる0024」に戻ってみたい。
何だろう。
大学に入って以降に受けたちゃんとした面接。
某ゲーム会社。某プログラミング教育会社。某コンサル会社。
そのどこでも聞かれた言葉。
「あなたが一番楽しいと感じる瞬間って、いつですか?」
その都度違う言葉が口から出たような気がする。覚えていない。
何だろう。
違和感?
見失ってる?
乗せられてる?
別に俺は元々リーダータイプではなかった。人生に対して本気でもなかった。
その化けの皮、というか付け焼刃が限界を迎えたのか。
何でそうなったんだっけ。覚えてはいない。
わかることが一つだけある。
このままでは、その「懐かしい栄光」に呪われたまま、不本意な一生を送ってしまうということ。
それだけは、なんか、嫌だ。
自分をこれまで奮い立たせてきた数々の作品の主人公たちの言葉。脇役の言葉。現実の、経営者の言葉。祖父の言葉。それらすべてに、申し訳が立たない。
変えなくてはならない。
いつか、高校の時の自分を超えるような、そのままで映画化できるような人生を送らなければならない。
高校の時の自分のストーリーが、90分の短編アニメだとして、2時間超えのドキュメンタリーはいつ撮れるのだろうか。
今の毎日は、5分アニメにも、最近話題の2分アニメにもならない。
負けたくない。その気持ちだけだ。
音楽が勇気をくれる。
かつてのヒーローたちが背中を押す。
とりあえず。
環境を変えてみよう。頑張らざるをえない状況に身を置いてみよう。
こんな風に文章にすることでしか自分の気持ちをはっきりと書けないから、しゃべりのコミュニケーションは実は苦手なんだ。本音よりも先に耳障りの良い建前がスルスル出てきて、伝えられないから。
明日から、1週間サンフランシスコに行きます。
何かが変わるかな、と思っています。変わらないかもしれないけれど、一生懸命生きてみようと思います。
いつか、この日記を笑い飛ばせる日が来ることを信じて。
2016/03/05 - 0024