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DRILLOOOON!!!!

だいたい1000字くらいで20歳の夏の思い出を書き溜めます。

世の中、ずるいやつばかり。

人工知能が完成して、僕らの仕事が終わったあとの世界について。

おとといの土曜日、とある先輩の家(都会の25階!)にお呼ばれして、ひょんなことから「新しいハードウェアを作ろう」ということになった。僕の10年先を生きるその人も、最近人工知能に興味があるらしい。

 

というわけで、例のごとく、「人工知能完成後の人類のものづくり」についてくるくると考えてみた。

知識の事前インストール無しで繰り出したものなので、素人の戯言と考えてくれればいい。

  

人の歴史は、物事を制御することで発展してきた。生きるために、農作物を作り、建物を建て、服を編んだ。地球のシステムに適応し、危険を回避するために何でもやってきた。

 

言葉と貨幣を作った。

欲求は言葉を得たことで精神という無形の世界から実体へと近づいた。

 

一人ではできないことを達成する。そのために、王が据えられて、どんどん制度が形成され、よりレベルの高い「制御」を実現するためにいろいろ作られた。

 

次第に、目的が変わってきた。生きるためには制御することが必要で、制御するために作ってきた。それらの行為はもうすぐ完了する。

これまで作ってきた何もかもは、これら二つの目的を達成するためだった。その膨大な作業ももう終わりが見えている。

 

完全に制御がなされた世界で、僕たちは次に何を作るのか?

人間は役目を終えたのか?

次に解くべき問いは何だ?

人間は問いに依存して生きているはずだ。

「より長く・苦しまずに生きるためにはどうすればいい?」

これに付随して発生してきた無数の課題をこなしてきた。時には人同士で争うこともあったが、それに伴ってこの問いに少しずつ近づいてきた(例えば、コンピューターが生まれた)

 

これに対する答えを、人工知能が見つけたとしたら、僕たちは僕たちを人類たらしめていた問いを解決してしまうことになる。その時人類全体(というか、歴史を作ってきた人々か?)を覆う虚無感にどう対処する?

 

制御が終わった世界で新たに現れる問題はなんだろう?

 

僕は、次に人々は「自分たちの答えを作る旅へ出発する」と思う。

 

想像してほしい。

 

 

惑星に生まれ、実体のある人体を与えられた。

それは制約だ。「生き抜いてみせろ」という制約。

人々は、というかこの星の生き物たちは、生まれ落ちた時から「物体世界」という共通の船に乗り、可能性という海を渡ってきた。

時に協力し、いがみ合いながら、確かに前に進んできたんだ。荒波を乗り越え、べた凪の日は櫂を使い、時という潮の流れに負けずに進んだ。

 

 

そして。

 

 

ついに、地平線の彼方に大地を見つけた。海を制御した末の、大成果だ。

 

上陸。宴。

 

ひとしきり酔いが覚めた時に皆が気づく。

僕たちの船旅は終わった。これからは、同じ船で旅を続ける必要はない。

目の前には、はるかなる大地。海と違って、自分の足の向くまま、体力の続く限りどこまでも進んでいける。

 

どうする?

 

「行こう」

一人が声を上げた。ついていくもの、その場にとどまるもの、笑って見送るもの、侮蔑を持って追い出すもの。思い思いに、かつて祖先がそうしたように、新たな旅が始まる。

 

答えを求めて海を渡り、ついにたどり着いた大地。あとは、自由だ。

 

 

…抽象的な話が続いてしまったが、要するにこうだ。

この世の物象すべてを制御することができた時、人々は肉体と惑星から解放される。

そうなったら、あとは皆好きに生きて行くだろう。

 

ある意味では、「人間は役目を終えた」とも言える。

でも、違う角度から考えると、「自由に問いを設定できる権限を得た」とも言える。

 

かなり卑近な例。

高校を卒業した大学生が予備校でバイトを始めた。すると、答える側から問題を作成する側になる。問題は好きに作れる。科目も(ある程度)選べる。

 

こういうことだ。

 

あとは、完全に僕らに任される。

 

そこで、何をする?2015年現在、僕たちはまだ船の中にいて旅を続けているんだから、陸地に着いてからのことは着いてから考える?

僕は、旅をする時は、移動中についた先のことをたくさん考えて何をするか決めるタイプなので、いろいろ考えてしまう。

 

「感情」だけは残っているのだとしたら、それに依存したことをずっとしていくんじゃないかな。本を書いたり、音楽をしたり、絵を描いたり、ゲームを作ったり…形はもっと進化しているだろうから、これらの言葉が正しく当てはまるかはわからないけれど。

 

そんなことを考えて、2015年が終わろうとしている。

人類の船旅は、後30年くらいで終わるといわれている。

僕ははるかなる大地に少しでも早く立って、次の冒険を始めたいから、到着を少しでも早められるような、そんな新しいハードウェアを作ることにする。おしまい。