DRILLOOOON!!!!

だいたい1000字くらいで20歳の夏の思い出を書き溜めます。

世の中、ずるいやつばかり。

雨の空の灰色の下

【今日のミニ鬱】

昨日は夕方から、雨、降りましたね。

傘、持ってましたか。

僕は持ってませんでした。雨の秋葉原を、人生で初めて買ったLP(レコード)をかばって走っていました。

 

というわけで、鬱第五回は「雨の日」です。

 

【今日のBGM】

SPECIAL OTHERSから、「Uncle John」

空気感がたまりません。音楽を久しく聞いていない人におすすめしたい一曲。特に今日みたいに雨の降る日は、心のどこかに寄り添ってくれる感じがします。じっくり聴いてみてください。

 

雨の日の日本

あなたは雨の日が好きですか?

僕は日によって違います。出かける用事がある日に雨が降っていると嫌ですし、先日のような災害が起こる可能性もあるので激しい雨もそんなに好きではありません。でも、今日のようなゆったりとした雨なら、そして出かける用事がないのであれば、好きです。雨。しかも、小学生の頃は、傘をささずに雨の中で全力で遊ぶ、なんて酔狂なことをしていたものです。それで風邪をひいて母親に怒られた記憶もあります。

今はさすがにそんな元気も友達もいないのでやりませんが、自分の部屋から「外で雨が降っている様子」をみているとすごくアンビエントな気持ちになって落ち着きます。

 

なぜ落ち着くのか?

これは多分性格が多分に影響しているでしょう。元気いっぱいな性格の人や、超現実主義で自分の時間を一生懸命に生きている人はおそらく雨というだけで嫌悪感があるはずです。まるで太陽のような人、と形容される人にはそんなイメージがあります。偏見でしょうか。

僕は特に、雨粒が水たまりにぶつかって一瞬波紋をみせ、次の瞬間には消え、すぐさま別の波紋が起こり、…という連続を眺めているのが好きです。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。

 方丈記冒頭のこの部分を描写表現だけ切り取った感じがしてすごく好きです。

(他にも、キャンプなどで焚き火の炎の揺らぎを見つめていると落ち着くのも、同様の理由からかもしれません)

 

雨を題材にすること

日本における雨は、恵みの象徴というよりは、鬱なイメージの方が強いような気がします。少なくとも、精神に波が立ちにくい、落ち着いた感情を呼び覚ます効果があるように感じます。

そんな雨を題材にした作品は、数え切れないほどありますね。

例えば、新海誠監督の「言の葉の庭」。

 

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PS3のゲームの、「rain」や「HEAVY RAIN -心の軋むとき-」。

 

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アニメでは涼宮ハルヒの憂鬱の「サムデイインザレイン」が有名でしょうか。

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小説なら「いま、会いにゆきます

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曲なら、XJAPANの「ENDLESS RAIN」

 

 

浮世絵なら歌川広重の名所江戸百景「大はしあたけの夕立」や「東海道五十三次 庄野 白雨」。

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僕にとってはこれら全てが美しい表現の発露です。

これらの作品が生まれ出たのは、日本における雨の憂鬱性と昔から受け継がれた表現力によるものだと思います。僕がいつか雨に関するものづくりをする際には、先人の表現をもとに守破離を体現したいです。

 

 

GiG photo.#5[Haven] 

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