「ヒトにあらざるもの」と戦わなくてはならないこの国では

風が強く吹いている。 天は高く澄みわたり、昼下がりの太陽が散ったばかりの桜を煌々と照らしていた。 昼食の代わりに食べたカップラーメンはすでに胃を通過し、小腹が空き始める時間帯だ。読みかけの本にしおりを挟み、買っておいた苺味のドーナツに手を伸ばす。 こないだの週末から世の中はそこそこの騒ぎに包まれている…